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アジア新興国・地域経済:8月発表予定の経済指標と予測
2012年07月27日
(三尾 幸吉郎)
(高山 武士)
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中国経済は、輸出・投資・消費の3つの牽引役が揃って鈍化するなど減速傾向が顕著だが、7月に発表された4-6月期のGDPが前期比で伸びを速めるなど、財政金融政策の発動で変化の兆しが見え始めている。在庫調整はまだ調整途上とみられるものの、影響の大きい自動車製造の在庫水準は前年同月並みに改善していることから工業生産の動きに注目している。一方、7月の消費者物価は前年同月比1%台への低下が予想されるため、もし景気指標が悪化すれば、3ヵ月連続で利下げを実施する可能性もあるとみている。
また、8月はインドとASEAN主要国で4-6月期のGDPが発表される。インドでは成長低迷と高インフレが並存しており、経済政策の余地が少ない状況にある。1-3月期の成長率が大きく低下しただけに、この苦境が続くのか、それとも改善の兆しが見られるのかが注目される。ASEAN主要国については国内のセンチメントが強い国が多く、海外経済の低迷が長引くなかでも比較的高成長が達成できると見込まれる。それだけに、他の新興国に先んじて成長率の底打ちが見られるのかが注目点と言えるだろう。
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