台湾、低インフレと利上げ~中央銀行、5回連続の利上げを実施

2011年07月01日

(高山 武士) 欧州経済

■見出し

・インフレと利上げの状況
・台湾のインフレ
・物価抑制スタンスのアピールとしての利上げ

■introduction

台湾中央銀行(CBC)は6月30日に金融政策決定会合を開催し、政策金利である公定歩合を0.125%引き上げて1.875%とすることを発表した。台湾では、金融政策決定会合は四半期ごとに開催されており、中央銀行は2010年6月から連続して5回の利上げを実施したことになる。
世界的な物価高の影響などを受け、アジア新興国の各国はインフレで苦しんでいる。しかし、実は台湾の消費者物価(CPI)はそれほど上昇していない。台湾の5月のCPI上昇率は前年同期比で1.66%と上昇傾向にはあるものの、金融危機前に記録した4%を超える上昇は見られず、アジアNIEsやASEAN4など、他のアジア新興国と比較しても最低水準となっている。

経済研究部   主任研究員

高山 武士(たかやま たけし)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

経歴

【職歴】
 2002年 東京工業大学入学(理学部)
 2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
 2009年 日本経済研究センターへ派遣
 2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
 2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
 2014年 同、米国経済担当
 2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
 2020年 ニッセイ基礎研究所
 2023年より現職

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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