2011年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.5%(年率▲2.0%)を予測

2011年04月28日

(斎藤 太郎) 日本経済

  1. 5/19に内閣府から公表される2011年1-3月期の実質GDPは、前期比▲0.5%(前期比年率▲2.0%)と2四半期連続のマイナス成長になったと推計される。
  2. 震災の影響で民間消費、設備投資が減少したことに加え、工場の操業停止に伴う品薄などから在庫が大幅に取り崩され、民間在庫も成長率の押し下げ要因となった。公的需要は、震災に伴う多額の災害救助費用などから政府消費は高い伸びとなったが、民間需要の急激な落ち込みをカバーするには至らなかった。外需は輸入の伸びが輸出の伸びを若干上回ったことから、小幅ながら3四半期連続でマイナスとなった。
  3. 日本経済は、昨年秋以降の足踏み状態をほぼ脱しつつあったが、3/11の東日本大震災発生以降、経済活動は急速に落ち込み、それまでの回復基調は完全に途切れてしまった。当研究所推計の月次GDPは2011年1月の前月比0.3%、2月の同1.1%と堅調に推移してきたが、3月は同▲5.3%と過去最大の落ち込みとなった。このことは、3月の経済活動が単月ではリーマン・ショック後を上回るスピードで悪化したことを示している。
  4. 名目GDPは前期比▲1.1%(前期比年率▲4.2%)と2四半期連続の減少を予測する。GDPデフレーターは前年比▲2.2%となり、10-12月期の▲1.5%からマイナス幅が拡大するだろう。
  5. この結果、2010年度の実質成長率は2.6%、名目成長率は0.6%になると見込まれる。



経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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