10月マネー統計:投資信託が3カ月連続の前年割れ

2010年11月09日

(上野 剛志) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・貸出動向: 都銀のマイナス幅が拡大
・主要銀行貸出動向アンケート調査: 資金需要減少に歯止めはかかっていない
・マネタリーベース: 今後も高水準を維持する見通し
・マネーストック: 投資信託が3カ月連続の前年割れ

■introduction

日銀が発表した貸出・資金吸収動向等によると、10月の銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は▲2.0%と、前月の▲1.8%からややマイナス幅が拡大し、11ヶ月連続の前年割れとなった。ここ数ヶ月は▲2%前後での推移が続いている。
内訳では、地銀(第2地銀含む)が前年比0.4%増とかろうじてプラスを維持している一方、都銀等は同▲4.3%とマイナス幅が拡大、貸出残高が未だ下げ止まっていない。引き続き企業の資金需要低迷が響いている(図表1~4)。

経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志(うえの つよし)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴

・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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