11月日銀決定会合:来週から基金で国債購入開始、ETF・J-REITの買取概要を発表

2010年11月05日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・FOMCで波乱なし追加緩和見送り、基金で国債購入開始、ETF・J-REITの買取概要を発表
・景気認識:一服感が見られる

■introduction

日銀は15-16日に予定していた決定会合を前倒しした今回の会合(4・5日)で金融政策の「現状維持」を決めた。FOMCが決定(3日)した量的緩和第2弾を受けて為替相場などが落ち着いた動きにとどまったことで追加緩和は見送った模様だ。
10月5日の決定会合で創設した35兆円の資産買入等の基金による国債の買い取りを週明けから始めることを決め、ETFとJ-REITについて、詳細が発表された。ETFはTOPIXと日経225に連動する商品、J-REITは信用格付けの高い十数銘柄を対象にすることも決め、順次買取を開始する予定だ(ETF、J―REITの買入等の概要は次項の通り)。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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