注目される国勢調査の結果

2010年10月25日

(中嶋 邦夫) 公的年金

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■目次

1--------国勢調査の意義
2--------注目されるポイント
3--------課題

■introduction

100歳以上の高齢者の所在不明問題が記憶に新しい中、9月下旬から10月上旬にかけて国勢調査が実施された。国勢調査は、外国人を含む日本国内に居住するすべての人及び世帯を対象として実施される調査である。国勢調査の結果は、行政運営の基盤となる情報として、衆議院小選挙区の画定、地方交付税の算定、過疎地域の要件など、多くの法令でその利用が規定されている。
それと同時に、国勢調査の結果は、政府などが行う各種統計調査の基礎として利用されている。
国勢調査は対象者全員を調査する全数調査であるが、労働力調査や家計調査など各種調査のほとんどは、対象者の一部のみを調査する標本調査である。標本調査は全数調査と比べて費用や時間が少なくて済むが、一部しか調査していないため誤差(標本誤差)が生じてしまう。この誤差を小さくするために、標本調査を設計する際の基礎として国勢調査が用いられている。

保険研究部   上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

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