10月BOE金融政策委員会:利上げも追加の量的緩和も見送り

2010年10月08日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

■見出し

・政策金利は18カ月連続、資産買い取り残高は10カ月連続で据え置き
・資産買い取り枠増枠の選択肢も留保

■introduction

イングランド銀行(BOE)は6日、7日に開催した10月の金融政策委員会(MPC)で政策金利の0.5%での据え置きと資産買い取り(量的緩和)残高の2000億ポンドでの維持を決めた。
6月以降、MPCでは、利上げに1票投じられているが支持は広がっておらず、9月の議事録からは委員の大半が物価の上振れと下振れリスクに備えるべきで、追加措置が必要となる可能性が高まっていると考えている委員も何人かいることがわかる。
次回11月のMPCは四半期に一度の「インフレ報告」の公表と重なる政策変更の頻度が高い月だが、様子見姿勢は変わらない可能性が高いように思われる。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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