2009年10-12月期の実質GDP~前期比1.3%(年率5.2%)を予測

2010年01月29日

(斎藤 太郎) 日本経済

  1. 2/15に内閣府から公表される2009年10-12月期の実質GDPは、前期比1.3%(前期比年率5.2%)と3四半期連続のプラス成長になったと推計される。
  2. 引き続き外需が成長率を大きく押し上げたことに加え、政策効果を主因とした民間消費の増加が続き、企業収益の持ち直しを背景に設備投資が増加に転じたことから、国内需要が7四半期ぶりの増加となった。実質GDP成長率への寄与度は、国内需要が0.8%(うち民需0.7%、公需0.0%)、外需が0.5%と予測する。
  3. 10-12月期は2008年1-3月期(年率5.6%)以来の高成長となった模様だが、7-9月期の成長率が1次速報の年率4.8%から2次速報で年率1.3%へと大幅に下方修正されたのと同様に、法人企業統計の結果が反映される2次速報では成長率が下方修正される可能性があることには留意が必要だ。
  4. 名目GDPは前期比1.0%(年率3.9%)と7四半期ぶりの増加を予測する。GDPデフレーターは輸入デフレーターの下落幅縮小を主因に、7-9月期の前年比▲0.5%から同▲1.7%へと下落幅が大きく拡大するだろう。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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