5月日銀決定会合:2年10ヶ月ぶりに景気判断を上方修正、外債担保

2009年05月22日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・ゼロ金利解除以来の景況感の上方修正 : フリーフォールがとまっただけ
・外債担保: いざというときのセイフティーネットの拡大

■introduction

日銀は22日、金融政策決定会合で、現状の景気判断を先月までの「大幅に悪化している」から、「悪化を続けているが、輸出や生産は下げ止まりつつある」に上方修正した。景気判断を上方修正するのはゼロ金利政策を解除した2006年7月以来、2年10カ月ぶりとなる。
また、資金供給の担保に米、英、独、仏の国債を加えることも決定した。外銀の円資金需要は改善している。いままでの政策同様、外銀の円資金調達におけるセイフティーネットとしての位置付けと見ていいだろう。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)