2009年1-3月期の実質GDP~前期比▲4.4%(年率▲16.4%)を予測

2009年05月01日

(斎藤 太郎) 日本経済

  1. 5/20に内閣府から公表される2009年1-3月期の実質GDPは、前期比▲4.4%(前期比年率▲16.4%)と4四半期連続のマイナス成長になったと推計される。年率二桁のマイナス成長は2四半期連続、成長率のマイナス幅は1974年1-3月期(年率▲13.1%)を上回り過去最大になったとみられる。
  2. 10-12月期は大幅マイナス成長のほとんどが外需の悪化によるものだったが、1-3月期は外需の悪化に加え、民間消費、住宅投資、設備投資などの国内需要も大きく落ち込んだ。
  3. 名目GDPは、前期比▲2.5%(前期比年率▲9.7%)と4四半期連続の減少となるが、実質の伸びは上回ると予想する。GDPデフレーターは前年比1.8%となり、10-12月期の同0.7%から上昇幅が拡大するだろう。国内需要デフレーターは前年比でマイナスに転じるが、輸入デフレーターの下落幅が拡大したことがGDPデフレーターを大きく押し上げた。
  4. 2008年度の実質GDP成長率は▲3.5%、名目GDP成長率は▲3.6%と見込まれる。また、2008年度から2009年度へのゲタは▲5.0%の大幅マイナスになったと予想される。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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