3月マネー関連:3月の貸出残高は伸びがさらに鈍化

2009年04月10日

(上野 剛志) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・貸出動向: 伸びがさらに鈍化
・マネタリーベース: 当座預金残高は前年比69.1%の大幅な伸び
・マネーストック: 安全資産へのシフトの動きが継続

■introduction

貸出・資金吸収動向等によると、3月の総貸出(平残、銀行計)は前年比3.6%増と、3ヶ月連続で伸び率が低下した。企業の運転資金需要は根強いものの、景気悪化に伴う設備資金需要の低迷、供給側である金融機関の貸出態度悪化、CP・社債市場の機能回復といった需給・市場要因があるようだ。
政府の緊急保証制度による下支えはあるものの、中小企業向け貸出は低迷しており、中小企業の資金繰り逼迫感に改善の兆しは見られない(図表1~4)。

経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志(うえの つよし)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴

・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)