日銀短観(3月調査)予測~大企業製造業・業況判断DIは29ポイント悪化の▲53

2009年03月19日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

  1. 今回短観は「景気が戦後最悪の状況」にあることを裏付ける。前回12月調査に続き業況判断DIの悪化は大幅となりそうだ。また今回新たに示される09年度の事業計画も低水準となり雇用、設備の過剰感が急速に高まっている姿を示すだろう。
  2. 注目度が高い大企業製造業・業況判断DIは▲53と前回調査から29ポイントの悪化。大企業非製造業は▲23と前回調査から14ポイントの悪化となるだろう。
  3. 2008年度の設備投資計画(全規模・全産業)は12月調査より4.2%下方修正(前年度比▲7.0%)されるだろう。09年度の年初計画は前年度比▲17.5%と3月調査としてはかなりの低水準にとどまる見込み。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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