3月ECB政策理事会: 50bpの追加利下げで政策金利は1.5%に

2009年03月06日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

■見出し

・予告どおりの50bpの利下げ決定
・4~6月期も利下げを継続、政策金利は1%に

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は5日に政策理事会を開催、前回理事会後の記者会見で事実上予告したとおり、政策金利を1.5%に引き下げた。同日公表した四半期に1度の経済見通しでは成長率、インフレ率ともに大幅に下方修正したことに対応した措置である。
質疑応答の中で、トリシェ総裁は「事前にコミットメントはしない」としながらも、「現在の水準が最低水準と決めてはいない」として追加利下げを示唆、4~6月期中には、レポ金利を1%、預金ファシリティーをゼロとしそうだ。検討中とされる非標準的な手段(non-standard measures)の拡充の可能性もある。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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