経済研究部 経済調査部長
斎藤 太郎(さいとう たろう)
研究領域:経済
研究・専門分野
日本経済、雇用
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■見出し
・コアCPIの上昇止まる
・コアCPI上昇率は09年度入り後に大幅マイナスへ
■introduction
総務省が2月27日に公表した消費者物価指数によると、1月の消費者物価(全国、生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比0.0%となり、前月から上昇率が0.2ポイント縮小した。事前の市場予想(ロイター集計:▲0.1%、当社予想も▲0.1%)を若干上回った。
食料(酒類除く)及びエネルギーを除く総合は前年比▲0.2%(12月:同0.0%)と8ヵ月ぶりのマイナス、総合は前年比0.0%(12月:同0.4%)であった。
コアCPIの内訳を見ると、原油価格が高水準となっていた08年7-9月期の燃料費が反映されたことにより、電気代(12月:前年比4.6%→1月:同8.1%)は上昇率が高まったが、ガソリン(12月:前年比▲24.8%→1月:同▲30.9%)、灯油(12月:前年比▲18.6%→1月:同▲26.8%)の下落幅が拡大したため、エネルギー全体の伸びは12月の前年比▲6.8%から同▲8.2%へとマイナス幅が拡大した。
また、物価上昇のもうひとつの柱となってきた食料品(生鮮食品を除く)は、前年比3.7%(12月:同4.0%)と3ヵ月連続で上昇幅が縮小した。麺類、油脂などは引き続き前年比で二桁の高い伸びとなっているが、伸び率は鈍化しており、原材料価格下落の影響が食料品にも徐々に波及している。
コアCPIのうち、エネルギーによる寄与が▲0.72%(12月は▲0.59%)、食料品(生鮮食品を除く)が0.83%(12月は0.90%)、その他が▲0.11%(12月は▲0.11%)であった。
経済研究部 経済調査部長
研究領域:経済
研究・専門分野
日本経済、雇用
・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員