10月に続き0.2%利下げを実施:長期国債買入増額、CP買取実施も決定

2008年12月19日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・10月に続き0.2%の利下げを実施:
・どうしても比較してしまう評価軸「対FRB」:為替の円高圧力、介入
・今後の金融政策の焦点: 円高、資金繰り、景気浮揚

■introduction

日銀は現在の景気を2002年5月以来の「悪化」と判断した。その上で「中央銀行としてなし得る最大限の貢献を行う」とし、10月に続き0.2%の利下げを実施、さらには長期国債の買入増額、CP買取実施を決定した。
景気が急激に悪くなっている上、足もとは円高が進んでいる。日銀の判断として今、手を打たないと景気後退が深くなり、取り返しがつかなくなるとの考えから、強力なサポートを打ち出してきた。
またFRBの予想よりも早い量的金融緩和採用も日銀の政策を後押しした。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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