90年前半以来の日米政策金利逆転:円高と日銀の金融政策

2008年12月17日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・FRBは実質ゼロ金利政策へ :90年前半以来の日米政策金利逆転
・日銀の政策決定会合 :ゼロ回答はなし、追加流動性対策+αがでるかどうか

■introduction

米FRBは16日のFOMCで、FF金利の誘導目標を年0.0-0.25%に変更した。またFOMC終了後に公表した声明で「今後、数四半期にわたり大量の政府機関債や住宅ローン担保証券(MBS)を購入する」と表明し、金利という誘導目標から市場に潤沢に資金を供給する「量的緩和」に移行することを示唆した。
FF金利の誘導目標が0.0-0.25%まで下がり、日本の無担保コールレートの誘導目標(現行0.3%)との金利はついに逆転した。過去日米の政策金利が逆転しているのは、90年前半までさかのぼる。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)

関連カテゴリ・レポート