12月BOE金融政策委員会:100bpの追加利下げで政策金利は2%に

2008年12月05日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

■見出し

・景気後退ペースは加速、インフレ目標を下回るリスクが高まったと判断
・視野に入ってきた政策金利の1%割れ

■introduction

イングランド銀行は3~4日に金融政策委員会(MPC)を開催、11月の150bpの大幅利下げに続く、100bpの利下げを決めた。声明文では、「景気後退のペースは加速」しており、「マネー・信用市場の緊張は続いているため」、「一層の対策がなければ貸出は正常化しない」、「中期的に2%のインフレ目標を下回るリスクが高まった」と追加利下げの理由を説明した。
今回の利下げで政策金利は2%と1951年以来の歴史的低水準に達したが、雇用調整の加速による住宅市場と内需の冷え込みは今後さらに進むと予想されることから、2009年入り後もBOEの利下げは継続、09年上半期中に1%を割り込む可能性も高まってきた。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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