11月ECB政策理事会:50bpの利下げを決定

2008年11月07日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

■見出し

・物価の上振れリスクは軽減
・12月も追加利下げへ

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は6日に政策理事会を開催、全会一致で50bpの利下げを決めた。ECBは、前回10月2日の理事会では利下げの地ならしに動いたのみであったが、10月8日にはFRBなどとの50bpの緊急協調利下げに踏み切っており、2度にわたる50bpの利下げで政策金利は3.25%となった。
声明文では「需要の抑制はしばらく続く」、「物価の上振れリスクは軽減している」という見方を示し、質疑応答では、今回75bpの利下げも選択肢であったことを明らかにしている。インフレ率の鈍化と景気悪化を示す材料は今後も増える見込みであり、12月4日の次回理事会でも追加利下げを行うだろう。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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