9月マネー関連:当座預金残高が2年7ヶ月ぶりの前年比プラスに

2008年10月10日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・貸出動向: 9ヶ月ぶりに伸び率鈍化
・マネタリーベース: 当座預金残高が2年7ヶ月ぶりの前年比プラスに
・マネーストック: M2は2%台前半の推移が続く

■introduction

 貸出・資金吸収動向等によると、9月の総貸出(平残、銀行・信金計)は前年比1.6%(32カ月連続のプラス)と9ヶ月ぶりに伸びが鈍化した(図表1,2)。
短観(9月調査)でも明らかなように中小企業を中心に企業の資金繰りが厳しくなってきている(図表3)。金融機関の融資姿勢も厳格化してきており(図表4)、先行き貸出は減速が見込まれる。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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