9月BOE金融政策委員会:追加利下げは時間の問題

2008年09月05日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

■見出し

・マイナス成長は免れたが景気の減速は明らかに
・8月「インフレ報告」では追加利下げに布石

■introduction

イングランド銀行(BOE)は3~4日に金融政策委員会(MPC)を開催、政策金利の据え置きを決めた。5.0%での据え置きは5カ月連続となった。4~6月期の成長率は前期比ゼロ成長となり、住宅市場の調整は一段と深まっているが、「拙速な追加利下げは、MPCがインフレ目標の達成よりも、成長の持続に重点を置いているとの誤ったメッセージを送ることになる」との判断が多数を占めたと思われる。
BOEは、中期的(2年後)なインフレ目標を下回るリスクが強まったと判断でき次第、利下げを再開するだろう。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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