5月マネー関連~都銀等の貸出が14カ月ぶりに前年比プラス

2008年06月09日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・マネー:マネーサプライからマネーストック統計に変更
・貸出動向:都銀等が07年3月以来14カ月ぶりに前年比プラス

■introduction

日銀は9日にこれまでの「マネーサプライ」を変更した「マネーストック」統計を初めて発表した。従来代表的指数だったM2+CDに変わるM2(現金、国内銀行などの預金)は5月前年比2.0%増と、4月の1.9%増から伸びが加速した。
M2にゆうちょ銀などすべての預金取扱金融機関の預貯金を含めたM3も前年比0.7%増となり、4月の0.5%増より拡大した。
M3に信託などを含めた広義流動性は0.9%増となり、こちらは4月の1.6%増から伸びが鈍化した。内訳では投信(10ヶ月連続で減少)の減少幅拡大の動きが継続している。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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