鉱工業生産08年1月~輸出関連業種が大幅低下

2008年02月28日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・1月の生産は市場予想を大きく下回る
・1-3月期の減産はほぼ確実に

■introduction

経済産業省が2月28日に公表した鉱工業指数によると、1月の鉱工業生産指数は前月比▲2.0%と2ヵ月ぶりの低下となり、事前の市場予想(ロイター集計:前月比▲0.8%、当社予想は▲0.7%)を大きく下回った。出荷指数は、前月比▲0.9%と2ヵ月ぶりの低下、在庫指数は前月比▲1.3%と2ヵ月連続の低下となった。
1月の生産を業種別に見ると、07年後半の生産を牽引していた輸送機械、電子部品・デバイスがそれぞれ前月比▲3.7%、▲3.5%の大幅低下となった。また、一般機械、電気機械、情報通信機械(それぞれ、前月比▲1.8%、▲4.1%、▲4.2%)など、輸出ウェイトの高い業種の落ち込みが特に目立っている。速報段階で公表される16業種中、14業種が前月比で低下(2業種が上昇)となった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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