鉱工業生産07年11月~2ヵ月ぶりの低下だが、堅調維持

2007年12月28日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・生産指数は2ヵ月ぶりの低下
・10-12月期の生産は前期比2%近い伸びとなる見込み

■introduction

経済産業省が12月28日に公表した鉱工業指数によると、11月の鉱工業生産指数は前月比▲1.6%と2ヵ月ぶりの低下となり、ほぼ事前の市場予想(ロイター集計:前月比▲1.7%、当社予想は▲2.0%)通りの結果となった。出荷指数は、前月比▲1.7%と2ヵ月ぶりの低下、在庫指数は前月比1.6%と4ヵ月連続の上昇となった。
11月の生産を業種別に見ると、一般機械が前月比▲5.6%と大幅な低下となったほか、電子部品・デバイスが同▲2.0%、輸送機械が同▲1.0%となるなど、速報段階で公表される16業種中、11業種が前月比で低下(5業種が上昇)となった。
ただし、一般機械などの減少幅は、前月の上昇幅に比べれば小さなものにとどまっており、いずれも反動減の範囲内と判断される。
一方、建築基準法改正に伴う建築着工の落ち込みの影響から、窯業・土石(建設財のウェイト:60%)は前月比▲1.6%と5ヵ月連続の低下となった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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