貿易統計07年11月~原油高の影響で貿易収支は4ヵ月ぶりに悪化

2007年12月20日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・貿易収支は4ヵ月ぶりに悪化
・米国向け輸出の低迷続く

■introduction

財務省が12月20日に公表した貿易統計によると、11月の貿易黒字は7,974億円(前年比▲12.2%)となり、事前の市場予想(ロイター集計:9,175億円、当社予想は8,036億円)を下回った。原油高の影響で輸入金額が膨らんだことなどから、貿易収支は4ヵ月ぶりに前年よりも悪化した。
輸出数量の伸びが前年比11.5%(10月:同14.7%)と前月から鈍化したことに加え、輸出価格が前年比▲1.6%(10月:同▲0.8%)とマイナス幅が拡大したため、輸出金額は前年比9.7%(10月:同13.8%)と2ヵ月ぶりに一桁の伸びとなった。
輸入金額は、輸入数量が前年比▲0.3%(10月:同▲2.4%)と減少幅が縮小したことに加え、原油高の影響などから輸入価格が前年比13.5%(10月:同11.3%)と伸びが高まったため、前年比13.2%(10月:同8.6%)と4ヵ月ぶりに二桁の伸びとなった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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