鉱工業生産07年10月~電子部品・デバイスの在庫調整終了

2007年11月29日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・生産指数は2ヵ月ぶりの上昇
・電子部品・デバイスの在庫調整は終了

■introduction

経済産業省が11月29日に公表した鉱工業指数によると、10月の鉱工業生産指数は前月比1.6%と2ヵ月ぶりの上昇となり、ほぼ事前の市場予想(ロイター集計:前月比1.7%、当社予想は0.9%)通りの結果となった。出荷指数は、前月比2.1%と2ヵ月ぶりの上昇、在庫指数は前月比0.6%と3ヵ月連続の上昇となった。
10月の生産を業種別に見ると、輸出の好調を反映して、一般機械(前月比7.0%)、輸送機械(前月比5.1%)が大幅に上昇したほか、在庫調整がほぼ終了したと見られる電子部品・デバイス(同2.6%)が5ヵ月連続の上昇となった。
一方、建築基準法改正に伴う建築着工の落ち込みの影響から、窯業・土石(建設財のウェイト:60%)は前月比▲2.3%と4ヵ月連続の低下となった。
速報段階で公表される16業種中、10業種が上昇、6業種が低下となった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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