9月マネー関連~貸出は2カ月連続で伸びを高める

2007年10月11日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■見出し

・貸出動向:2カ月連続で伸び率を高める
・マネーサプライ、マネタリーベース:普通預金から定期預金シフトの動きが少し弱まる

■introduction

日本銀行が10月11日に公表した貸出・資金吸収動向等によると、9月の総貸出(平残、銀行・信金計)は前年比0.6%と20カ月連続のプラスとなった。伸び率は2ヶ月連続上昇した(図表1)。
業態別では、都銀等は先月よりはマイナス幅を縮小させたが、同▲0.7%と6カ月連続で前年比マイナスが続いている(図表2)。
地銀は2%程度の伸びが継続、足元では2カ月連続で伸び率を高めている。
貸出先別貸出金(10/2日公表、8月分)を見ると、法人向け貸出は8月▲0.2%と4カ月連続でマイナスとなっている(図表3)。資金使途では、運転資金が8月▲0.7%から9月0.2%とプラスとなった(図表4)。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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