貿易統計07年8月~貿易収支は2カ月ぶりに改善

2007年09月26日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・貿易収支は2ヵ月ぶりに改善
・自動車輸出の伸びが再拡大
・米国向け輸出が持ち直し

■introduction

財務省が9月26日に公表した貿易統計によると、8月の貿易黒字は7,432億円(前年比287.6%)となり、事前の市場予想(ロイター集計:2,428億円、当社予想は1,678億円)を大きく上回った。貿易収支は2ヵ月ぶりに前年よりも改善した。
輸出価格は、円高進展の影響もあって前年比5.9%と7月の同9.0%から伸びが低下したが、米国向け輸出の落ち込み幅縮小などから、輸出数量が前年比8.2%と7月の同2.5%から伸びが大きく高まったため、輸出金額は前年比14.5%と7月の同11.8%から伸びが拡大した。
一方、輸入価格は前年比12.0%(7月:同17.0%)と引き続き二桁の伸びを維持したが、輸入数量が前年比▲5.6%とマイナス幅が拡大した(7月:同▲0.1%)ため、輸入金額は前年比5.7%と3ヵ月ぶりに一桁の伸びにとどまった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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