日銀短観(9月調査)予測~足元、先行きともに悪化

2007年09月18日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

  1. 10月1日発表の日銀短観(9月調査)は、大企業・製造業の業況判断DIが21、大企業・非製造業の業況判断DIが20とともに前回から2ポイント悪化と予想する。
  2. 今回短観の調査期間は、(1)米国経済鈍化が明確になり、サブプライム問題で市場混乱が続く(6月調査に比べて為替が7円程度円高、株価が2000円以上下落)、(2)政局不透明、(3)消費や設備投資など冴えない国内統計発表が相次ぐ中での調査となっており、業況判断の悪化は避けられそうにない。
  3. 2007年度の設備投資計画(全規模・全産業)は6月調査より0.7%上方修正(前年度比3.8%)されるが、2006年度よりは伸び率が鈍化するとの結果となるだろう。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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