鉱工業生産07年5月~4-6月期の生産はほぼ横ばいの公算

2007年06月28日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・生産指数は3ヵ月連続の低下
・4-6月期の生産はほぼ横ばいの公算

■introduction

経済産業省が6月28日に公表した鉱工業指数によると、5月の鉱工業生産指数は前月比▲0.4%と3ヵ月連続で低下し、市場の事前予想(ロイター集計:前月比0.8%、当社予想は1.2%)を大きく下回った。出荷指数は、前月比0.1%と2ヵ月連続の上昇、在庫指数は前月比▲0.3%と2ヵ月ぶりの低下となった。
5月の生産を業種別に見ると、アジア向けを中心として輸出の伸びが加速した輸送機械が前月比2.0%、一般機械が同3.6%と高い伸びとなったが、在庫の大幅な積み上がりが続く電子部品・デバイスが前月比▲2.7%、デジタル家電(デジタルカメラ、パソコン等)の落ち込みから、情報通信機械が同▲6.7%の大幅低下となったことが響いた。
3月以降の生産の低下はいずれも小幅であり、最終需要にあたる出荷が底堅さを維持していることからすれば、生産が本格的な調整局面に入ったとは判断されないが、昨年までの上昇基調が崩れたことは確かだろう。
機械受注の弱含みが続く中、設備投資の動向に注目が集まっているが、設備投資の一致指標である資本財出荷(除く輸送機械)は4月の前月比8.1%の後、5月同▲1.2%となった。4、5月の平均は1-3月期よりも2.7%高い水準となっており、現時点では4-6月期の設備投資は、前期比0.3%とほぼ横ばいにとどまった1-3月期から伸びを高める可能性が高いと考えられる。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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