貿易統計07年4月~米国向け輸出が減少

2007年05月24日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・貿易収支は6ヵ月連続で改善
・IT関連、自動車輸出の伸び鈍化
・米国減速の影響が顕在化

■introduction

財務省が5月24日に公表した貿易統計によると、4月の貿易黒字は9,267億円(前年比51.8%)と、ほぼ事前の市場予想(ロイター集計:9,537億円、当社予想は9,602億円)通りとなった。貿易収支は6ヵ月連続で前年よりも改善した。
輸出数量が前年比0.4%とほぼ横ばい(3月:同0.6%)となる中、輸出価格が前年比7.8%と伸びが鈍化した(3月:同9.6%)ため、輸出額は前年比8.3%となった(3月:同10.3%)。
輸入数量は前年比▲6.1%と前月(同▲6.7%)に続き大幅なマイナスとなったが、原材料価格の上昇などから輸入価格が前年比10.2%(3月:7.3%)と伸びが高まったため、輸入額は前年比3.5%と3月の同0.1%から持ち直した。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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