鉱工業生産07年3月~6四半期ぶりの減産

2007年04月27日

(斎藤 太郎) 日本経済

■見出し

・1-3月期の生産は6四半期ぶりの低下
・鉱工業全体の在庫調整は回避か

■introduction

経済産業省が4月27日に公表した鉱工業指数によると、3月の鉱工業生産指数は前月比▲0.6%と2ヵ月ぶりに低下し、市場の事前予想(ロイター集計:前月比1.1%、当社予想は1.8%)を大きく下回った。出荷指数は、前月比▲1.5%と2ヵ月ぶりの低下、在庫指数は前月比▲0.5%と3ヵ月連続の低下となった。
生産を業種別に見ると、在庫の大幅な積み上がりが続いている電子部品・デバイスは前月比2.9%と3ヵ月ぶりに増加したものの、輸出ウェイトの高い一般機械(前月比▲4.7%)、電気機械(同▲8.1%)、情報通信機械(同▲2.3%)などが軒並み大幅な低下となった。
1-3月期の生産は、前期比▲1.4%と6四半期ぶりの低下となった。電気機械(前期比▲4.6%)、輸送機械(同▲4.5%)、非鉄金属(同▲2.9%)などの低下幅が大きかった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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