1-3月期GDPは前期比0.8%(年率3.3%)を予測

2005年05月02日

(斎藤 太郎) 日本経済

<2005年1-3月期GDP予測>

  1. 5/17に内閣府から公表される2005年1-3月期の実質GDP成長率は、前期比0.8%(前期比年率3.3%)と2四半期連続のプラス成長になったと推計される。外需は3四半期連続でマイナスとなったものの、民間消費を中心とした国内民間需要が好調だったことが高成長の主因である。
  2. 1年ぶりの明確なプラス成長だが、家計部門に明るい動きが出てきた一方、企業部門の改善には陰りが見え始めている点は今後の懸念材料である。設備投資の回復基調はかろうじて維持されているが、企業収益の伸びはすでに頭打ちとなっており、設備投資の再加速は期待できない状況にある。
  3. 名目GDP成長率は、前期比0.2%(年率0.9%)と2四半期連続のプラスを予測する。実質成長率は大きく下回るが、一時的な要因によるもので、デフレの悪化を意味するものではない。
  4. この結果、2004年度の実質成長率は1.7%、名目成長率は0.6%と見込まれる。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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