7-9月期GDPは前期比0.5%(年率2.0%)を予測

2004年11月01日

(斎藤 太郎) 日本経済

<2004年7-9月期GDP予測>

  1. 11/12に内閣府から公表される2004年7-9月期の実質GDP成長率は、前期比0.5%(前期比年率2.0%)と6四半期連続のプラス成長になったと推計される。
  2. 4-6月期よりも成長率は高まるが、その主因は前期に成長率を押し下げた民間在庫が7-9月期は逆に成長率の押し上げに転じたことである。在庫を除いた最終需要の伸びは4-6月期の前期比0.6%から7-9月期には同0.2%へと鈍化すると見られる。景気の回復力はかなり弱まっていると判断できるだろう。
  3. 民間消費、設備投資は増加を維持したが、伸び率は4-6月期よりも鈍化した。これまで景気を牽引してきた輸出の伸びがほぼ横這いにとどまったため、外需寄与度は8四半期ぶりにマイナスに転じた。
  4. 名目GDP成長率は、前期比0.3%(年率1.3%)と2四半期ぶりのプラスを予測する。GDPデフレーターは前年比▲2.5%(4-6月期は▲2.7%)となるだろう。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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