ユーロ圏の最適通貨圏化は進んでいるのか

2004年09月25日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

域内諸国の産業構造の類似性は最適通貨圏の条件の1つである。90年代半ば以降、EUではコア国と非コア国の分業が拡大、機械機器を中心に産業内貿易が拡大した。
しかし、中小国は特定産業への高い輸出特化あるいは輸入特化の傾向を示しており、産業内貿易が拡大した分野でも製品特性や価格帯の棲み分け、当該産業の経済に占めるウェイトの違いがある。
産業構造面からは域内の非対称的ショックの可能性は低下していないと思われる。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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