2003年夏のボーナス予測

2003年04月25日

(斎藤 太郎) 日本経済

<今夏のボーナスは前年比1.3%の減少を予測>

  1. 今年の夏のボーナスは前年比1.3%の減少になる(毎月勤労統計ベース)と予測する。物価の下落、労働需給の弱さがボーナスの下押し要因となるが、企業収益要因がプラスに働くため、マイナス幅は2002年夏の5.9%減、冬の5.0%減から縮小するだろう。
  2. 経常利益は大企業、製造業で大幅増益になっているのに対して、中小企業、非製造業では減益になっている。公表時期が比較的早い日経新聞等のボーナス調査は大企業、製造業が中心となっているため、比較的良い結果が出る可能性もある。

<鉱工業指数基準改定の影響>

  • 鉱工業指数は1995年基準から2000年基準に変更され、昨年秋頃から低下傾向にあった生産指数はほぼ横ばいの動きに修正された。2002年8月だった生産のピークは2003年1月となり、2002年内に景気後退局面入りしている可能性はなくなった。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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