新BIS規制の導入について

2002年12月25日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■目次

1.新しい自己資本比率規制
2.信用リスクの精緻化
3.オペレーショナルリスクの追加
4.2006年末導入に向けて

■introduction

1988年に現行のBIS規制が定められてから10年以上が経過している。その間急速に銀行を巡る環境が変化している。金融市場も様変わりし、銀行業の内容自体に加えリスク管理のノウハウも大きく変化した。
こうした変化を踏まえバーゼル銀行監督委員会(以下、バーゼル)は、最低自己資本比率規制(第1の柱)、銀行自身による自己資本戦略の策定(第2の柱)、開示の充実を通じた市場規制の強化(第3の柱)を3つの柱とする新BIS規制導入(2006年末)を予定している。この3つの柱の中で最も銀行に影響を与える最低自己資本比率規制(第1の柱)の規則案が、02年10月に公表された。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

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