高齢者の求人倍率の改善をどう見るか

2002年07月26日

(斎藤 太郎) 日本経済

<今週の焦点:高齢者の有効求人倍率の改善>

  1. 日本の労働市場は、恒常的に高齢者の求人倍率が極めて低いという年齢ミスマッチの問題を抱えてきたが、2001年度下期以降、高齢者の求人倍率が大幅に改善している。
  2. しかし、これは年齢別求人数の集計方法というテクニカルな要因によるもので、実態として高齢者の労働需給は改善していない可能性が高い。
  3. 実際に、中高年層の就職件数を見ると、ここにきて減少幅が拡大しており、中高年層の雇用情勢は依然厳しい状況が続いている。

<4-6月期は2四半期ぶりのマイナス成長へ>

  • 2002年4-6月期の実質GDP成長率は、前期比▲0.2%(年率▲0.7%)と、2四半期ぶりのマイナス成長になると予測する。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)