QE速報:7-9月期は実質▲0.5%の2期連続マイナス成長

2001年12月07日

(斎藤 太郎) 日本経済

<景気悪化が企業から家計部門に波及>
  1. 2001年7-9月期の経済成長率は前期比実質▲0.5%(年率▲2.2%)となった(基礎研事前予測12月5日:前期比▲0.4%)。民間最終消費支出が▲1.7%と大きく落ち込んだことが主因である。名目GDPも前期比▲0.8%(年率▲3.1%)のマイナス成長となり、GDP デフレータは前年同期比▲1.5%と下落が続いている。
  2. 7-9月期の雇用者報酬は雇用所得環境の悪化から、前期比▲1.7%の減少となり前年比でも▲1.2%の減少となった。実質でも前期比▲1.2%の減少となっており、消費者マインドの悪化と合わせて消費の大きな落ち込みをもたらした。これまで企業部門を中心としたものであった景気の悪化が、家計部門に及んでいることを示している。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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