高齢化が家計の貯蓄率、資産形成に与える影響について

2001年02月01日

(石川 達哉)

(矢嶋 康次)

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高齢化が進展する中で日本の家計貯蓄率がどのように変化するのかは、極めて大きな関心を集めている。これまでの推移を振り返ると、総人口に占める65歳以上の割合は1970年に7%、80年に9%であったがその後上昇テンポが高まり、90年に12%、2000年には17%に達している。
一方、家計貯蓄率は第一次オイルショック期を境にそれまでの上昇トレンドが反転し、90年代初頭まで下落を続けてきた。しかし、その後は景気の長期低迷を背景に現在に至るまで横這い状態を示している。
今後は本格化する高齢化の中で貯蓄率が低下しマイナスになってしまうのか、それとも現在の状態が概ね維持されるのかは議論の分かれるところである。
本レポートでは、高齢化の進展がフローの家計貯蓄率にどのような影響を与えるのかを他の要因をあわせて計量的に分析し、さらにその貯蓄率をもとに金融資産、土地・住宅などのストックがどのように推移するかを展望する。

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