見かけより堅調な設備投資

2001年01月26日

(斎藤 太郎) 日本経済

<10-12月期GDP>

  1. 当研究所の予測では、10-12月期の実質GDPは前期比0.8%(前期比年率3.3%)と推計される。民間消費は小幅マイナスとなるが、民間設備投資の伸びが高まり、7-9月期に大きく落ち込んだ公共投資は小幅プラスとなる。
  2. 10-12月期は高成長だが、7-9月期の成長率は2次速報値で前期比0.2%から▲0.6%へと下方修正される見込みであり、景気の回復ペースは依然緩やかなものと判断できる。
  3. 12月の二面等価月次GDPは前月比0.5%、需要面0.5%、供給面0.4%である。

<今週の焦点:見かけより堅調な設備投資>

  • GDP統計では設備投資が伸び悩んでいるが、最近の設備投資の速報値は過小推計されている可能性がある。供給側の統計から判断すれば、設備投資は堅調に伸びており、この基調は2001年度前半までは続くものと思われる。

経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎(さいとう たろう)

研究領域:経済

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴

・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職

・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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