日米比較で見る高齢者の貯蓄・消費と住宅資産の関係

2001年01月25日

(石川 達哉)

(矢嶋 康次)

日本の高齢者の貯蓄率は高いと言われているが、多数を占める無職高齢者世帯の貯蓄率はマイナスである。
米国の高齢者が日本の高齢者と異なるのは、小規模な持家や借家への住み替えを通じて、金融資産のみならず住宅資産も取り崩している点である。
それが可能なのは、日本の10倍もの頻度で売買が行われている厚い中古住宅市場が存在するからである。
豊かな老後生活を実現するためには、高齢者が保有する実物資産をフロー化することによって生活資金を確保することが重要であり、日本でも中古住宅市場を活性化することが必要である。

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