ゼロインフレ下でのインフレーションターゲティング

2000年05月01日

(矢嶋 康次) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■intrduction

4月12日の記者会見で速水総裁がゼロ金利政策の解除に意欲的に言及したことからマーケットでは一時、「早期ゼロ金利解除」への思惑が高まったが、(1)マネーサプライの伸びはむしろ鈍化、(2)内外から景気刺激の継続を求める声も強いことから、早期解除の可能性は低く、当面財政・金融政策は景気刺激を続けざるをえない。
しかし、財政赤字は先進国中でも最悪の状況となり財政面からこれ以上の対策は難しいとの認識が強まっており、金融政策に追加刺激策が期待される。
本レポートでは金融緩和策の一つとして提言されているインフレーションターゲティングについて検討してみたい。

総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次(やじま やすひで)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

経歴

・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員

第54回 エコノミスト賞(毎日新聞社主催)受賞 『非伝統的金融政策の経済分析』

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)

関連カテゴリ・レポート