中国経済:2015年1月の住宅価格~9ヵ月連続下落、下落スピードは再加速

2015年02月17日

(三尾 幸吉郎)

○ 2月17日、中国国家統計局は2015年1月の住宅販売価格変動状況を発表、新築商品住宅の販売価格は2014年4月をピークに9ヵ月連続の下落となった。住宅価格が下落してきた背景には住宅販売が減少したことがある。販売不振で在庫が積み上がった不動産業者が値引き販売に走る一方、購入予定者はまだ下がると見て様子見姿勢を強めたためである。

○ 最高値から6%強下落しただけでも、経営不安に陥る不動産業者が目立ってきており、さらに下落して2011-12年頃の水準(デッドライン)を下回ると、ここ数年で作られた殆どの住宅在庫が含み損を抱えることになるだろう。中国人民銀行(中央銀行)は不動産バブル崩壊を阻止すべく追加の金融緩和に踏み切るのか、要注目である。

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