中国経済:2014年11月の住宅価格~新築商品住宅は7ヵ月連続の下落も、巨大都市などでは中古住宅に底打ちの兆し

2014年12月18日

(三尾 幸吉郎)

○ 12月18日、中国国家統計局は2014年11月の住宅販売価格変動状況を発表、新築商品住宅の販売価格は今年4月をピークに7ヵ月連続の下落となった。住宅価格が下落してきた背景には住宅販売が減少したことがある。販売不振で在庫が積み上がった不動産業者が値引き販売に走る一方、購入予定者はまだ下がると見て様子見姿勢を強めたためである。

○ 住宅価格は11月も下落したが、下落の勢いは鈍っており、一部の都市では中古住宅価格に底打ちの兆しがある。中国人民銀行が基準金利を引き下げたことなどで住宅販売の減少には歯止めが掛かりつつあり、2015年前半にも底打ちする可能性がでてきている。但し、在庫水準が依然として高いことなどから、底打ちしても上昇余地は限定的と見ている。

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