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中国経済:景気10指標の動きと7-9月期の成長率(予想)
2014年09月26日
(三尾 幸吉郎)
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中国の2014年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比7.5%増と1-3月期の同7.4%増を若干上回った(下左図)。しかし、その後8月には景気の勢いが鈍化して再び下ぶれ懸念が高まってきた。
筆者が重要と考える景気10指標の内、需要面を捉える指標としては、個人消費の代表指標である小売売上高、投資の代表指標である固定資産投資、輸出金額の3つがある。小売売上高と輸出金額は一定の伸びを維持しているが、固定資産投資は8月に大きく落ち込んだ。
供給面から景気を捉える指標としては、工業生産、製造業のPMI、非製造業の商務活動指数の3つがある。製造業のPMIは8月に落ちたとはいえ高水準だが、非製造業の商務活動指数は盛り上がりに欠けており、工業生産は8月に前年同月比6.9%増と大きく落ち込んだ。
その他の指標としては、電力消費量、貨物輸送量、生産者物価、通貨供給量(M2)の4つがある。貨物輸送量は上向きつつあり、電力消費量には冷夏という特殊要因もあったため9月は少し回復する可能性もあるが、生産者物価、M2は景気悪化を示唆する内容となった。
景気10指標を総合的に見た景気評価点(3ヵ月前比で上向きなら1点、下向きなら0点として集計したもの)は、5月の9点を天井として8月には2点まで落ち込んだ(下右図)。景気評価点が下がると成長率も下がることが多いため、7-9月期の成長率は下がる可能性がある。
当研究所で開発した回帰モデルを用いて7-9月期の成長率を予想したところ前年同期比7.1%増となった。±0.2ポイント程度の誤差は有り得るものの、今回の成長率は4-6月期を大きく下回ることを覚悟しておいた方がよさそうだ。
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