中国経済:2014年5月の住宅価格~2年ぶりに下落、北京市でも中古が2ヵ月連続下落

2014年06月18日

(三尾 幸吉郎)

○ 6月18日、中国国家統計局は2014年5月の住宅販売価格変動状況を発表した。景気減速に伴って住宅販売が激減、在庫が膨らむ中で、販売業者が値引きを積極化する一方、購入予定者は様子見姿勢を強め、中国の住宅価格は2012年5月以来2年ぶりに下落に転じた。また、中古住宅市場を見ると、北京市が2ヵ月連続で下落するなど大都市での下落も目立ってきた。

○ 中国の住宅価格は下落局面に入ってきており、引き続き今後の下落期間と幅に注目したい。最近、不動産規制には緩和の兆しがでてきたが、不動産価格の下落は船が軌道修正する時のように直ぐには反応せずしばらく下落が続くことが多い。直近2回の下落局面では、いずれも小幅かつ短期の調整に留まったが、今回もソフトランディングに留まるか要注目である。

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