中国経済:2014年4月の住宅価格~中古住宅下落の範囲は、温州市から浙江省全体へ、そして華東全体へと広がりつつある

2014年05月19日

(三尾 幸吉郎)

○ 5月18日、中国国家統計局は2014年4月の住宅販売価格変動状況を発表した。2010年を基準とした指数は、4月も前月の水準をやや上回ったものの、前月比の上昇率は70都市平均で0.06%上昇(年率換算では約0.7%)とほんの僅かに留まった。また、中古住宅市場を見ると、温州市から浙江省全体に広がった下落の範囲は、華東全体へと広がりつつある。

○ 住宅価格の上昇は最終局面に差し掛かっており今後は下落の期間と幅が注目される。最近、不動産規制には緩和の兆しがでてきたが、不動産価格の下落は船が軌道修正する時のように直ぐには反応せずしばらく下落が続くことが多い。直近2回の下落局面では、いずれも小幅かつ短期の調整に留まったが、今回もソフトランディングに留まるか要注目である。

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