押久保 直也(おしくぼ なおや)
研究領域:
研究・専門分野
日本経済、財政
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■見出し
・企業物価指数は前年比で9ヶ月連続の上昇
・交易条件は2ヶ月連続で悪化
・最終財は価格上昇基調を維持
■introduction
1月16日に日本銀行から発表された企業物価指数によると、2013年12月の国内企業物価は前年比2.5%と9ヶ月連続で上昇した。11月の同2.6%からは上昇率が縮小したものの、6ヶ月連続で2%を超える高い上昇率となっている。また、対前月比では0.3%と3ヶ月ぶりに上昇している。
国内企業物価(前年比)が高止まりしている要因としては、機械類の下落幅が縮小しつつある上、鉄鋼・建材関連、為替・海外市況連動型、電力・都市ガス・水道の上昇幅が数ヶ月前よりも拡大したことがある。2012月12月の83円前後に比べ、2013年12月は20円程度の円安となったことから、引き続き為替・海外市況連動型が前年比での上昇に最も寄与した。また、震災復興事業や消費増税前の住宅建設の増加を背景に、建材需要が高まったことで、製材・木製品は前年比15.1%(11月:13.9%)、鉄鋼は前年比5.2%(11月:4.4%)と上昇率が拡大し続けている。
今後は(1)海外経済回復に伴う国際商品市況の上昇、(2)消費税率引き上げ前の駆け込み需要に伴う需給バランスの改善、(3)貿易赤字の恒常化、米国のQE3縮小に伴う日米金利差の拡大を主因とした円安基調、から国内企業物価(前年比)は2%を超える高い上昇率を続けることだろう。
研究領域:
研究・専門分野
日本経済、財政