米7月ISM製造業指数は、55.4と2年ぶりの高水準に急伸

2013年08月02日

(土肥原 晋)

米7月ISM製造業指数は55.4と2年ぶりの高水準を回復。5月には景況感の分かれ目となる50を割り込み、4年ぶりの低水準に落ち込んでいたことを考慮すると、予想外の急回復と言える。米経済は「財政の崖」合意による増税や強制歳出削減等の影響下にあり、下半期はそうした影響が徐々に薄まる中で緩やかな回復が見込まれているが、7月製造業指数の改善はそうした動きを先取りした形となる。ただ、単月の動きであり、今後は同指数の動向や、雇用統計や鉱工業生産等、関連指標の動きが注目される。景気の加速や広がりが確認されるようであれば、市場の注目するFRBの量的緩和策の年内縮小の見方を裏付けるものとなろう。

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