最近の人民元と今後の展開(2013年8月号)~現物は弱含み、基準値との乖離は縮小と予想する

2013年08月01日

(三尾 幸吉郎)

○ 7月の対米国ドル人民元相場は、基準値がほぼ横ばい、現物実勢は基準値から0.4~0.8%程度元高・ドル安な水準で推移、相場の先行きを予測して動くNDFは基準値より2%前後元安・ドル高な水準で推移した。また、新興国通貨では韓国ウォンが堅調だったもののインドネシアルピアやブラジルレアルなどは下落、米国ドルに対して下落した通貨の方が多かった。

○ 8月の展開としては、基準値は物価の落ち着きや景気の減速を背景に、1米国ドル=6.18元前後で推移すると予想。一方、現物実勢は市場が金融市場混乱を警戒する中で、外国為替資金残高の増加が止まってきており、米中長期金利差も縮小に向かっていることから、基準値に鞘寄せする形で弱含みと予想している。

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